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JASC BLOG
第58回日米学生会議 ブログ
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CATEGORY : 分科会 「文化とアイデンティティー」
☆文化とアイデンティティ勉強会感想(『国家の品格』)
DATE : 2006-06-24-Sat  Trackback 0  Comment 0
こんにちは、第58回実行委員の波多野綾子です。
ばたばたしてたらこんなに報告が遅くなってしまいましたが、
文化RT勉強会の報告です。

☆第2回文化とアイデンティティRT勉強会報告☆

・日時:6月8日
・場所:日米会話学院
・時間:7時~9時半
・文献:藤原正彦『国家の品格』
北川暁大『嗤う日本の「ナショナリズム」』
・特別ゲスト:北川敬三さん(海上自衛官)

この日は文化RTの管家さんがご存知ベストセラー藤原正彦『国家の品格』についてのプレゼンを行ってくれました。

☆菅家万里江さんの感想☆

『国家の品格』が、筆者の主張が明確(かつ極端笑)だったせいか、作品の説明を行っている間に参加者からどんどんレスポンスが返ってくるようなアクティブな勉強会となり、とても意義深い時間を過ごせました。

特に、参加者たちに顕著だった反応は、「武士道の精神は確かに大切だし、面白い。しかし、自由、平等、民主主義といった概念を否定し、武士道を日本人の精神の根幹にすえるべきだという意見には賛成しかねる」というもので、著者藤原氏の理想論的な部分に批判の声があがりました。私が配布した「ネット上で繰り広げられた『国家の品格』に対する賛否」の資料にもその傾向がありましたが、いかに理想と現実のギャップを埋めるかがもっとも大切であり、もっとも克服しがたい難点なのだということを改めて感じました。だからこそ社会矛盾があるのであり、JASCがあるのだということも感じました。

私自身の意見は、確かに国家の品格に述べられている「武士道精神」や、「情緒・形」といったものは確かに尊ぶべきものだと思うが、それの優位性を主張し、パトリオティック(祖国愛)というよりかはナショナリスティック(愛国心)な感情をあおることが果たして正しいのだろうか、というものです。もちろん、ハイコンテクストの文化を持つわが国が生み出した「静」の概念には、憧憬の念を抱きます。(むしろ古来の日本の文学作品とか大好きだし、その根底に流れる「無常観」にも非常に共感します。)「ならぬものはならぬもの」として子供に教育を施すという武士道の概念も必要だと思います。しかし、それを、欧米の作り出した「イカサマ」な自由や平等や民主主義に対峙させ、優位であると説くことは、ローカリズム(お互いの文化を尊重しあうこと)を支持し、精神の美しさを説く作者の主張と矛盾しているように思いました。
そして、この本がベストセラーになった背景には、「自信を喪失する日本人」がいるように思いました。中国や韓国の経済的成長が連日メディアを通じて報道され、「下流社会」「這い上がれない未来」といった不安感をあおるキャッチコピーが電車の中や雑誌の表紙にあふれる中で、自信をなくし、悲観的になった人々が、心の拠り所として、手にしたのがこの本だったのではないかと思いました。「やっぱり日本ってすごいよね!!」そうやって思うことで、自分を鼓舞する、そういった人々がこの本を支えたのではないかと思いました。自己のアイデンティティーを支える、想像された「国」の姿。分科会のテーマと密接する興味深い一例を知ることができ、非常に勉強になりました。

担当者:第58回日米学生会議参加者 菅家万里江
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